Webの基本的な仕組み(14)
さて、本日も解説してまいります。
本日ですが、すみませんかなり短いです。
今回ですが、前回に引き続きリソース設計について説明いたします。リソース設計には一般的な設計手法はないのですが、指針のようなものはあります。それは以下7つのステップに分割されます。
1) Webサービスで提供するデータを特定する
2) データをリソースに分ける
3) リソースにURIで名前をつける
4) クライアントに提供するリソースの表現を設ける
5) リンクとフォームを利用して、リソース同士を結びつける
6) イベントの標準的なコースを検討する
7) エラーについて検討する
上記7ステップについては引続き次回以降解説してまいります。
今回はこれにて解説を終わります。
ご覧いただきありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。
国際収支について分かりやすく解説
本日も経済について解説してまいります。
今回は経常収支について解説すると前回予告しておりましたので、経常収支の関連知識について説明していきます。
ここで、前回登場したGDPについての恒等式を式(1)として記載します。
Y = C+I+G+CA
両辺から税金Tを差し引きます。
Y-T= C+I+G+CA-T
このY-Tは給与の額面支給額(名目賃金)から税金や社会保険料を差し引き、実際に家計が使用できる所得を指します。ちなみに、この給与の額面支給額は馴染み深い「収入」といい、収入から経費を差し引いたものを「所得」といい、用語の定義が異なることは豆知識です。さらに、式変形をして整理していきます。
Y-T-C= I+G+CA-T
(Y-T)-C = I+(G-T)+CA (1)
家計については、可処分所得から消費Cを差し引いた残りが貯金となります。これを「貯蓄」と呼びます。さらに政府支出Gは政府から出て行くお金(歳出)であるのに対して、税金は政府に入って行くお金(歳入)です。この歳出と歳入の差を「財政赤字」と言います。これらを踏まえると、式(1)は下記の様に表現可能です。
貯蓄 = 投資+ 財政赤字 + 経常収支 (2)
改めて復習です。経常収支とはモノやサービスを国内外でやりとりする際に、輸出額が輸入額をどの程度超過かを表す指標です。要は、モノやサービスを売ることで、どれくらい外国から外貨をゲットできたか、儲けられたかを表すということです。この国家間でのモノやサービスの取引額や詳細内訳の記録を「国際収支」といいます。国家間ではモノやサービス以外にも、資産や資本など、つまり株や不動産などのやり取りもしますね。この取引額を「資本収支」といいます。つまり、国際収支額は経常収支と資本移転等収支の合計で表現できます。かつ、この合計金額は日本国内に流入した外貨準備増減に等しいため、以下式(3)の様に表現できます。
国際収支 = 経常収支 + 資本収支 = 外貨準備増減 (3)
この経常収支にはさらに以下4つに分割することが可能です。
1) 貿易収支 → モノやサービスの輸出額から輸入額を差し引いたもの
2) サービス収支 → 外国の観光客が自国内で支払ったサービス代金から自国の観光
客が外国で支払ったサービス代金を差し引いたもの
3) 所得収支 → 自国が外国から得た配当や金利より自国内から外国に支払った配
当や金利を差し引いたもの
4) 経常移転収支 → 外国から自国に援助をもらった金額から自国から外国に援助
をした金額を差し引いたもの
しかし、平成26年に計算式の改訂が行われたため、これらの定義に一部変更が出ました。上記4つに関しては、1)と2)は統合されて、貿易・サービス収支に、3)所得収支は第二所得収支に、経常移転収支の内、外国政府の固定資本形成に対する援助を除外したものを第三次所得収支と呼ぶこととなりました。一方、外国政府の固定資本形成に対する援助は資本移転等収支と変更になりました。
国際収支 = 経常収支 + 資本移転等収支 = 金融収支 (4)
では、一旦ここで終わりにいたしまして、次回は国際収支とマネーストックの増減について解説したいと思います。※ 私が参考にしておりますサイトの解説版という位置付けです。
今回もご覧いただきありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。
Webの基本的な仕組み(14)
本日も解説してまいります。
今回も前回同様短いです。今回はAtomとJSONについてです。
では、早速Atomとは、ブラウザ以外のWebクライアントからブログを投稿したり、システム同士を連携したりすることが簡単にできるシステムのことです。
JSONとはJavascriptと相性がいいファイルの書き方ルールのことです。シンプルなため使いやすく、かつXMLと比較してデータが簡潔に表現されることが利点です。JSONのデータ型は次の6つです。
1) オブジェクト
→ いわゆる「モノ」を言い換えた概念。
2) 配列
→ 変数を入れる箱のこと。
3) 文字列
→ 言葉の文字のこと。例えば、イチローなら、イ、チ、ロ、ーがそれぞれ文字にあたり、イチローという文字の集合体が文字列に当たる。
4) 数値
→ 変数の1種。
5) ブーリアン
→ 変数の1種類であり、真か偽の値を入れる箱のこと。
6) null
→ 何もないことを示す単語。
以上、解説を終わります。
ご覧いただきありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。
Webの基本的な仕組み(13)
本日も解説していきます。
今回は普段より短めで、HTTPとHTMLについて本当にざっくりと説明します。
まずは、HTTPについてです。HTTPの重要な機能の一つにキャッシュがあります。これはサーバから取得したリソースをローカルストレージに変換し、再利用する機能のことです。要は、一旦クライアント側がサーバから取得したデータであっても、サーバ側に一時保存ができる様であれば、保存するという機能です。保存できるかどうかはサーバ側が決める様で、可否はリソースのヘッダがどう書かれているかで判断します。
最新のプロトコルであるHTTP1.1では「持続的接続」という接続方式を採用しています。要は、クライアント側からリクエストがある毎にサーバ側に接続するという以前の方式では、一回の接続と切断の度にコストがかかるので、一回接続したら、一通り用事が終わるまで接続し続ける機能のことです。
次はHTMLについてです。これはタグと呼ばれる目印の様なもので囲むことで、その内容に意味づけをする言語のことです。これをマークアップ言語と言います。例えば、とてもお腹が空いている。のとてもを強調したい時には<strong>とても</strong>という様に強調できる様な言語で囲うのです。
以上で本日の解説を終わります。
ご覧いただきありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。
GDPについて分かりやすく解説(2)
今回は、前回GDPの定義について解説させていただきましたが、その続きということで、前回記載した目次の2. GDPの恒等式について説明してまいります。
とはいうものの、特別高度なテクニックを使用するわけでもなく、言われてみれば当然だなというような知識ですので、ハードルを下げて気楽にご覧いただければと思います。
前回の復習ですが、GDPとは、「ある一定期間内に新たに創出された付加価値」のことでした。つまり、どれだけのモノやサービスが「つくられた」のかということです。この量は、どれだけの「支出」があったかを計算することによっても算出が可能です。なぜなら、つくられたモノやサービスは必ず誰かに購入されるからです。したがって、誰が支出をするのか、その登場人物を漏れなく列挙することができれば、GDPを算出できそうです。
GDPとは国内における生産量ではありますが、どれだけの支出が行われたかの量を計算することによっても算出することができます。なぜなら、生産したモノやサービスは必ず誰かに購入されるはずだからであり、一国内で行われる最終生産物への支出を合計すれば、必ずGDPに等しくなるはずです。
まず、分かりやすい要素を挙げるなら、企業と家計でしょう。家計とは企業以外の民間のことです。我々?のような一般消費者のことを指しています。他には、もう一つ政府があります。実は、政府は経済の中ではモノやサービスをつくらない中立的な立場であるため、GDPに関連する登場人物として適切かというと疑問符がつきますが(政府は企業に公共事業という形で需要を作り出し、対価としてお金を支払いますが、その成果物であるモノやサービスをつくるのは政府ではなく企業であるため、GDPの定義上、登場人物にカウントできるのかグレーでは?という意味です。)、動かす金額があまりにも巨額であり、無視できない存在であるため、政府もカウントします。最後に、見落としそうになりますが、当然日本国内でつくられたモノやサービスは国外にも輸出したり、あるいはその逆に国外から輸入があるという観点も考えると、外国も登場人物の1人です。つまり、以下の式が成立すると言えます。
GDP = 家計の支出+企業の支出+政府の支出+外国の支出 (1)
これら4つの主体においては、たとえ同じ支出であっても、その目的が異なるため、主体毎に分類して考えます。例えば、チョコレートを購入するとして、家計がチョコレートを購入する目的は「消費」するためでしょうし、企業は需要に備えて在庫として倉庫に貯蔵する目的で購入します。この企業による支出を「投資」と言います。また、政府はチョコレート産業を推進する目的で支出するでしょう。人気が出てきて国外にまで有名になれば、外国からの需要も見込めるでしょう。したがって、これら用語を用いれば以下の定義が導出できます。
消費C(Comsumption) = 家計の支出
投資I(Investment) = 企業の支出
政府支出G(Goverment Expenditure) = 政府の支出
経常収支CA(Current Account) = 外国の支出
これらの定義により、上記(1)式は以下(2) 式のように書き換えることが可能です。
GDP(Y) =消費C+投資I+政府支出G+経常収支CA (2)
※ GDPは通常、Yで表現されます。
生産されたものは全て購入されると表現すると、「売れ残ることもあるだろう!」という反論もありそうです。もしそうであるならば、一部が購入されないため、全支出額が生産額に等しくならないという反論です。しかし、その場合は、企業が在庫として、不測の事態に備えて自ら余分に購入したと考えます。つまり、売れ残った支出額分は企業が自ら購入したと考えて会計処理をします。
また、支出額が国内総生産額に相当すると言いますが、家計や企業は国内の生産物のみに支出している訳ではなく、国外のモノやサービスも購入しています。そうすると、国外分への支出額分は合計金額から差し引かなければ、その分だけ国内生産額を超過してしまいます。つまり、経常収支 CAは国内から国外に輸出する額から国外から国内に輸入する額を差し引いた金額(これを外国の純支出とも言います)で算出するということです。これら表現を用いると(2)式は以下の様に表現し直すことが可能です。
GDP(Y) = 消費C+投資I+政府支出G+経常収支CA
= 消費C+投資I+政府支出G+輸出(EX)-輸入(IM)
= 消費C+投資I+政府支出G+外国の純支出
さらに、言葉を取り払い、純粋に文字のみで表現すると以下になります。
Y = C+I+G+CA (3)
さらに、この式(3)は以下式(4)の様に変形可能です。
Y-(C+I+G) = (C+I+G)+CA-(C+I+G)
Y-(C+I+G) = CA (4)
この式(4)について解釈を試みます。Yとは総生産、C+I+Gとは家計の支出、企業の支出、政府の支出の合計額、CAは経常収支のことです。したがって、式(4)は「国内の総生産から家計と企業と政府の支出の合計額を差し引くと、経常収支に等しい」という意味になります。
この式から貿易赤字や黒字という概念について考えることができそうです。
今回の解説は一旦以上として、次回は経常収支について詳細に分析することで、貿易赤字や黒字について考えることにしましょう。
ここまで長文ご覧いただきありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。
Webの基本的な仕組み(12)
本日も解説してまいります。
今回はHTTPヘッダについて説明していきます。
HTTPヘッダ(ヘッダ)とは、メッセージのボディに対する付加的な情報を指示する概念です。Webの仕組みからこれについて説明していきましょう。 Web上では、Webブラウザ(クライアント側)とサーバ側でHTTPを通じて、データのやりとりをしていますよね。
そのデータの一部に、このデータはどんな意味を示すのかを説明している部分がありまして、それをヘッダと呼んでいます。中身はこのデータはこういう感じで取り扱ってくださいね〜ということを書いています。他には、リソースへのアクセス権を設定する認証や、クライアントとサーバの通信回数と量を減らすキャッシュなどのHTTPはヘッダで実現します。
HTTPの最初のバージョン0.9にはヘッダがありませんでした。しかし、HTTPで転送する本文のメタデータを表示するために、電子メールのメッセージ仕様のヘッダ形式を借りてくる形で追加されました。電子メールプロトコルとHTTPの大きな違いは、メールプロトコルが一方的にしかメッセージをやりとりすることはできませんが、HTTPは一度の通信でリクエストとレスポンスの2つのメッセージをやりとりすることができます。
今回は短いですが、以上で解説を終わります。
ご覧いただきありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。
Webの基本的な仕組み(11)
本日も解説して参ります。
前回からの続きで、HTTPメソッドについてと、ステータスコードという概念について取り扱います。
HTTPでは通信エラーが発生した時に、リクエストをどう処理するかというのが十うような課題です。HTTPの仕様では、プロトコルのステートレス性を保ちながら、この問題を解決するための工夫がなされています。その工夫を具体的に説明するには、べき等と安全という概念について触れる必要があります。「べき等」とは、「ある操作を何回行っても結果が同じこと」を指します。一方、「安全」とは、「操作対象のリソースの状態を変化させないこと」です。リソースの状態に変化を与えることを副作用と言いますが、安全とは「操作対象のリソースに副作用がないこと」とも言えます。
PUT及びDELETEはべき等、GET及びHEADはべき等かつ安全、POSTは安全でもべき等でもないプロトコルです。
では、上記のようなプロトコルを用いて、Web上でリクエストを出した時、それに対してのレスポンスはどう表されるのかという、「ステータスコード」についての説明に移ります。
HTTP1.1におけるステータスコードは下記5つです。
1) 1××
→ 処理が継続していることを指します。
2) 2××
→ リクエストが成功したときを指します。
3) 3××
→ 他のリソースへのリダイレクトを指します。
※ リダイレクトとは、別のURIにクライアントが自動的に再接続することを示
します。
4) 4××
→ クライアントエラーを指します。
5) 5××
→ サーバエラーを指します。原因はサーバ側にあります。
では、具体的にどういったコードがよく使われているのかを見てみましょう。
200 OK → リクエストの成功
201 Created → リソースの作成成功
301 Moved Permanently → リソースの恒久的な移動
303 See other → 別URIの参照(リクエストへの処理結果が別のURIで取得できること)
400 Bad Request → リクエストの間違い
401 Unauthorized → アクセス権不正
404 Not Found → リソースの不在(指定したリソースが見つからない)
500 Internal Senter Error → サーバ内エラー
503 Service Unavailable → サービス停止(サーバメンテナンスなどで一時的にアクセスできない)
以上、本日の解説を終わります。ありがとうございました。
また、次回以降もよろしくお願いいたします。