学んだことを発信するブログ

ジャンル問わず、学んだことを発信していきます。その過程で私の提供した情報がどなたかのお役に立てればなお嬉しいです!

GDPについて分かりやすく解説(1)

今回は経済についての記事です。

 

まず、経済と言えば私はGDPが重要かなと思うので、GDPを理解するために必要だと考える知識について以下、項目別に説明いたします。

1.  GDPの定義

2. GDP恒等式

3. GDP三面等価の原則

4. 名目GDPと実質GDP

5. 果たして日本のGDPは拡大しているのか?

 

非常に込み入った話になりそうなので、記事を分けて解説することにしましょう。

今回は、1.について解説いたします。

 

1.  GDPの定義

 まずは、言葉の意味を明確にしましょう。

 GDPとは「ある一定期間内に国内で生産されたモノやサービスの付加価値の総額」のことを指します。モノというのは、当然ですが、何らかの目に見える物質のことです。パンとか洋服とかパソコンとか家電とか……それら市場に存在する全ての商品のことを指します。

 

 サービスは、モノとは対称的に、売買後にその場に物質として残らない財を指します。マッサージ、散髪、映画を見るなどがこちらに分類されます。こういったモノやサービスが一定期間にどれくらい生み出されたかを合計した金額のことです。

 

 ここで重要なのは、定義の中に明記している「付加価値」という言葉です。この言葉は何かを新しく付け加えるということを意味しています。例えば、パン屋さんがパンを売るまでには、まず、小麦粉や砂糖など原材料を輸入します。そして、それら材料をなんやかんやこねたりオーブンで焼いたりして、パンに仕上げる訳です。小麦粉などの原材料に人間が新たに手を加えることで、パンという新しいモノを生み出している訳です。散髪などのサービスだって同じように、伸びきった髪に手を加えることで、短髪になるという意で、新しく価値が生まれています。つまり、何かモノやサービスを提供することで発生した利益のことを指しています。

 

 対して、GDPが全く増えない売買が4つあります。土地、株、債権、貨幣の4つです。土地については、何もない更地を買うものと仮定しましょう。これは人間が手を加えなければそのままの状態で存在するだけなので、これを売り買いするだけでは、GDPは増えません。株、債権も同様の理屈です。貨幣については、そもそもモノやサービスを入手するための媒介物ですので、モノやサービスになり得ない時点でGDPには無関係です。※ 無論、例えば土地を掘って温泉を発見して、そこを温泉旅館として開業すればその分はGDPに加算されるでしょうが……

 

 したがって、誤解を恐れずにいうならば、GDPとは「この地球上に存在する土地、株、債権、貨幣以外を売買する際に新しく生まれるモノやサービスの総額」のことです。

 

 では、このGDPはどう計算するのでしょうか?

結論から言いましょう。それは各生産主体で生み出されたモノやサービスの最終生産物「売上」を合計することです。つまり、半年なのか1年間なのか分かりませんが、ある一定期間に日本国内にあるパン屋さんでも、居酒屋、レストラン、自動車会社でも何でもありとあらゆるモノやサービスを提供する主体(企業に限りませんので、この言い方にしています。)の売上を合計することで算出されます。

 

 なぜ、売上の合計金額なのでしょう?簡単に証明できるので、図を用いて説明してみます。下の図1-1は自動車を製造して、ディーラーさんが販売するまでの過程でモノを製造している企業の売上、利益、費用の対応関係を示したものです。

f:id:wtjamgdp:20200426185811p:plain

           図1-1  売上対応関係図

 

 さて、GDPとは上述のように、各生産主体の利益を合計したものです。

ということは、この場合図を参照すると、GDPは以下のように定義し、計算することができます。

GDP = 利益A+利益B+利益C

         = (売上A-費用A)+(売上B-費用B)+(売上C-費用C)

   = (売上A-売上B)+(売上B-売上C)+(売上C-費用C)

   = 売上A-費用C

ここで、売上A>>費用Cなので、以下の近似式が成立します。

        売上A-費用C≒売上A

したがって、

GDP≒売上A

が成立することが証明できました。

つまり、GDPとはあるモノやサービスについてその最終生産物の売上を合計することによって算出できます。

※ 中間生産物ではなく、最終というのが重要です。最終ということは、各生産者がそれまでに生み出した全ての付加価値が含まれるためです。

 

 図を使って考えれば、比較的簡単に導出できると思います。

 

 最後に私が経済を勉強するのに参考にさせて頂いておりますサイトを以下に紹介いたします。まだ、私が何も経済について何も知らなかった時に衝撃を受けることがいくつもありました。特に、税金は財源としてではなく、インフレの抑制という意味において必要だという説明には非常に驚きましたし、勉強になりました。正直、頭がキレすぎる方なのか文章を読み解くにはある程度の読解力が要求されるように思います。しかし、書かれてあることは非常に論理的で、今の日本の問題点が体系立てて説明されてあるブログだと思いますので、是非ともご一読ください。

→ https://ameblo.jp/reisaiouen/

 

次回以降、さらにGDPについて詳細に解説していきたいと思います。

ご覧頂きありがとうございました。

次回以降もよろしくお願いいたします。