普通って何??
周りとの違いに悩む人
こんばんは.
「考えすぎだよ」
「もっと努力しろ」
特に,周りに馴染めなくて,違いに悩んでいる人はよく言われたことだと思います.
心理学のエレイン・N・アーロン博士が提唱したHSPという概念.
周りよりはるかに優れた高感度のセンサーをもつ敏感な人を表す言葉.
敏感ゆえに日常生活において様々なことに悩んでいます.
エレイン博士によれば,HSPは全人口に2割程度存在しているそうです.
裏を返せば,非HSPの人,つまり敏感ではない人は全人口の8割にもなるということです.
これでは,周りに理解されないのも当然です.
では,この人間社会でHSPの居場所はないのでしょうか?
1人として同じ人はいない
HSPは全人口の2割といわゆる”マイノリティ”になるでしょう!
しかし,”マジョリティ”とか"マイノリティ"はそもそも,存在するのでしょうか?
考えてみれば,当たり前ですよね!
だって,まず,各個人はそれぞれ親が違うという時点で遺伝子が違います.
それどころか,親が同じであっても,遺伝子の組み合わせは違うので,自分と全く同じ人間は存在しえません.
ちょっと,思考実験をしてみましょう!
私と厳密に遺伝子がおなじクローン人間を生み出せたとします.
では,そのクローンは私と価値観,行動などを含むすべての要素において同一でしょうか?
いいえ,たとえ,私のクローン人間がいたとしても,それでもクローンは"私"ではありえません.
なぜなら,私とクローンの経験した環境は厳密に同じではないからです.
普段の行動が少し違うとか言われたことが違うとかそんな些細な環境の違いが
個人の価値観の違いにつながります・・・
"私だけちょっとおいしいものを食べた"
"クローンだけ親に褒められた"
そんな,一見たった”少し”が積み重なることによって,それが個々人の価値観だったり、行動特性にかなりの違いを生むことを私たちは経験的に知っています.
その典型例が"一卵性双生児"でしょう!
遺伝子が全く同じであっても,この2人が将来まったく同じようになるとは誰も思いません.
ですから,遺伝子が違えば,なおのこと,各個人は容姿,能力,考え方など,ありとあらゆるものが違います.
ここまでで,各個人はそれぞれ違っていて,自分と厳密に同一な人は存在しえないことが分かりました.
したがって,”マジョリティ”vs"マイノリティ"という構図ではなくて,それぞれ違った
各個人が存在しているという認識のほうがはるかに正確だと思います.
では,なぜ人はなぜ自分と違う人を排斥してしまうのでしょうか??
次回以降,考えていこうと思います.
まとめ
今回の記事をまとめると,こんな感じです.
(1) HSPは全人口の約2割
(2) ”マジョリティ”vs"マイノリティ"という認識から,「人はそれぞれ違っていて,むしろ同じ人がいないのが当然なんだ」という認識に変えていくことが重要.